株式会社シービーエム

Q1.

シート防水の機械的固定工法は、どのような点に注意する必要がありますか?

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A1.

シート防水の機械的固定工法は固定金具を用いて、シートを下地に固定します。この固定金具には、ディスク状のものやプレート状のものが使用されており、施工する下地にはコンクリート下地、Pcaコンクリート下地、ALCパネル下地及び金属下地(デッキプレート・折板・瓦棒・平板など)などがあり

1.建築基準法に基づき定められた基準風速(V0)及び地表面粗度区分を指定し、建物の高さや形状
から定まる風圧力に対応した工法を施工計画書による品質計画で行います。
なお、品質計画を作成するに当たって次の事項を考慮します。
(1)風圧力は建物の形状・高さ・地域及び立地条件等で異なり、単位面積当たりの機械的固定強度は
固定釘の種類、固定方法等ルーフィングシート製造所の仕様により異なります。
なお、風圧力の計算方法は84 頁によります。
① 各部位の所定の耐風圧力を確保するには、適切なプラグやビスを選定(材質、寸法、打ち込み
深さ等)し、必要な固定箇所数を定める必要があり、ルーフィングシート製造所の仕様を確認し
ます。
② 負圧による影響以外に風の吹き込み防止対策が必要であり、シート接合部、雨仕舞部納まり、
板状下地材の目地処理等の適切な処理、室内正圧を考慮した下地への固定強度の確保といった設
計・材料・施工面からの検討が必要であり、ルーフィングシート製造所の仕様を確認します。
(2)施工時の天候によって次の点に注意します。
① 降雨、降雪中は施工を中止します。
② 雨、雪がやんだ時点で施工をする場合は、たまり水をふき取り、積雪はきれいに除雪してから
行います。なお、防水施工中に降雨、降雪が予想される場合は、防水層が施工されていない部分
から防水層の下に水がまわらないようにルーフィングシート端部を粘着テープ又はシール材等で
処置します。
(3)品質計画に当たっては、下記の測定方法例に従って予め下地の強度を測定することを推奨します。
① 引抜き試験部位
 基本的には側溝、設備架台及び目視のできる脆弱部(浮き・割れなど)などを除く平場部位を対
象とします。なお、施工時、脆弱部(浮き・割れなど)を撤去し、新規にモルタル等で補修しま
す。
 測定箇所の箇所数は当事者間の協議により設定することとし、特になければ下記の試験により
ます。
② 試験
 試験は所定の固定釘を1 箇所に付き3 本打ち込み固定強度を測定します。尚、1 箇所当たりの
固定釘の間隔は最低300 ㎜とします。
 測定箇所の箇所数はランダムに最低3 箇所/平場とします。
 当該平場の固定強度は測定場所3 箇所の最低値をもって固定強度とします。

2.ALC パネル下地及び金属下地に機械的固定工法を施工する場合は、特に下記の点に留意します。
(1)ALC パネル下地の場合
ALC パネル下地は強度が小さいため、RC 下地と同じ固定法では固定強度が不足し、過去に風によ
るビスの引き抜け、はがれなどの問題が生じました。従って、固定に際しては、事前に固定強度を
確認し、ALC パネル専用スクリュ-ビス又は穿孔部にルーフィングシート製造所の指定する浸透性
エポキシ樹脂を充填し、適切な長さ、太さの固定用アンカ-ビスを使用します。固定位置は、ALC
パネルの目地、パネル端部より100mm 以上離し、鉄筋部を避けます。100mm 以内の位置で固定する
場合は、防水メ-カ-の指定する工法によります。またALC パネル底面破壊を防止するため、底面
より20mm 以上は貫通させないようにドリルの刃の長さを調節します。
(2)金属下地(デッキプレ-ト・折板・瓦棒・平板など)の場合
金属下地は近年非歩行に限定されますが、屋根の軽量化、工期の短縮の意味から、コンクリ-ト
を打設せず、これら金属下地に断熱材を敷設しフラットにした後、機械的固定工法でシ-ト防水材
を直接固定する工法が増加してきました。建物の耐震性に対しても有効な工法といえます。しかし、
薄い金属下地に固定するには、風荷重に対して十分検証しておく必要があります。又、地域によっ
ては防火上の規制をうける事もありますので、事前検討が必要です。
以下に金属下地に施工する場合の留意点を記載します。
① 材料について
 本仕様に適したデッキプレートの選定
コンクリート打ち込み用等、本仕様に適さない種類が有り、防水工法推奨組み合わせ品を選定
すること。
 デッキプレートの断面性能と板厚
設計荷重(固定荷重・積載荷重・風荷重・積雪荷重)と鉄骨梁間の条件に対し許容耐力を有す
るデッキプレートであること。
 デッキプレートの鉄骨への固定仕様
下地金属の鉄骨への固定強度の耐力確保下地として(コンクリートを打設しない軽量工法)、
設計風荷重に対し許容耐力を有する固定方法の選定と施工品質管理を行う。固定方法について
は、機械固定である火薬鋲ないしセルフドリルビスとする。
 デッキプレートの断面形状について
後述の断熱材との組み合わせ及び機械固定のシート防水の固定間隔も考慮された形状であるこ
と。
② 断熱材
 断熱材踏み抜き防止としてデッキプレート(山谷形状)の谷幅に対し適応できる曲げ剛性並び
に施工中の歩行荷重及び積雪荷重等による圧縮力に適応できる圧縮強度を有すること(硬質ポ
リスチレンフォ-ム・硬質イソシアヌレ-トフォ-ムなど)
 断熱材の材質は前記のものとし、外断熱防水工法としての屋根環境に耐える熱安定性・寸法安
定性を有すること。
 寒冷地域においては、パラペット部位(立上り部・天端・外壁)も断熱仕様とする。
③ 機械的固定工法施工品質設計について
 設計風荷重条件に対し許容耐力を有する固定釘および固定ピッチで品質設計を行い、建築基準
法の風圧力に対して下地強度のバラツキ等を考慮した安全性のある施工品質管理を行う。
 金属下地最低厚さを厳守(t=1.0 ㎜以上)し、
かつ機械固定するファスナーとして防錆性を有し、
許容引き抜き耐力を有すること。
 防水層末端部からの吹き込み・内圧(金属下地下の室内
側からの風の侵入)防止に留意した設計仕様とする。

 

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